アスピリン喘息の対応メモ

・アスピリン喘息とはアスピリンやNSAIDsにて誘発される喘息

・喘息患者の5−10%はアスピリン喘息とされており、決して少なくはない。

・アスピリン喘息は20−40代に起こることが多く、解熱鎮痛薬内服後15−30分程度で喘息発作が出現する。アスピリン喘息の多くの患者は慢性副鼻腔炎(蓄膿症)や鼻茸(鼻ポリープ)を合併している。

・治療は喘息の治療として吸入ステロイドが基本。気道閉塞が悪化すると致死的のためボスミン筋注も検討する。

しかし、点滴で使われるステロイドのうち、ソル・メドロールやソル・コーテフなどのコハク酸エステル型のステロイドは禁忌でありアスピリン喘息に使えない!

アスピリン喘息を否定できない喘息ではリン酸エステルステロイドのデカドロンやリンデロンなどを用いたほうが安全

ただし、コハク酸エステル型のステロイドも1−2時間かけて点滴すると副作用はほとんど怒らないため、喘息患者でのステロイド点滴を行う場合は、アスピリン喘息の有無に関わらず1−2時間かけてゆっくり投与することで禁忌を避けることができる。

例:点滴=維持液200ml+ネオフィリン0.5~1A+リンデロンまたはデカドロン2~6mgを100ml/hなどのペースで。

*デカドロンはプレドニンの1/10程度の効果。デカドロン3mg=プレドニン30mgのイメージ

★アスピリン喘息に最も安全なのは内服のプレドニン®錠なのである。

内服のステロイドは内因性コルチゾルと構造が似ているので過敏症状は出現しないと言われている。

よって、アスピリン喘息へのステロイド対応をするならば、

①デキサートやリンデロンなどのリン酸エステル型のステロイドをゆっくり投与

②プレドニゾロン内服

となる。

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