肺炎球菌ワクチンTIPS

PPSV23 とPCV13の違い

23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23):ニューモバックス® 

13価肺炎球菌結合型(PCV13):プレベナー® の2つがある。

23価ワクチン(ニューモバックスNP®)

ニューモバックスは23種類の型に広範囲に対応(約2/3をカバー)。

免疫記憶はつきにくい。

23価肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)のみが65歳以上の定期摂取の対応となっている。

(定期接種対象者以外は任意接種となる)

13価ワクチン(プレベナー13®)

13価ワクチンはは防御範囲が名前の通りやや狭い。

定期接種の対象ではないが、65歳以上および肺炎球菌罹患リスクのある方は任意接種できる。

1回の免疫で長期間の予防効果があるので併用する意義がある。

乳幼児の定期接種では認められている。

13価と23価併用してよいのか?

併用するとより強力な免疫が得られる。13価ワクチンを先に摂取し、その後23価ワクチンを接種するとより予防効果が得られる。

・13価ワクチンを接種した後に、23価ワクチンを接種する場合の接種間隔6か月以上あけて、4年(海外推奨1年)以内に接種することが推奨されている。

・23価ワクチンを接種した後に、13価ワクチンを接種する場合の接種間隔1年以上あけて接種することが推奨されている。

・23価ワクチン同士の再接種間隔5年以上の間隔をあけて、再接種することが可能。

・13価ワクチン同士の再接種は・・・再接種の必要はなし

65歳以上の方で定期接種のニューモバックスを既に接種されている方は、2回目のニューモバックスの前にプレベナーを接種することをお勧めします。 ただしニューモバックス接種後1年以上経過していることが条件です。プレベナー接種後半年以上経過すれば、 いつでも2回目以降のニューモバックスの接種は可能です。 ただし2回目のニューモバックスは前回のニューモバックスから5年以上経過していることが条件

肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)の定期接種の対応

23価ワクチンニューモバックスは65歳以上で5年毎に定期接種が認められている。

2022年に接種するのであれば、2022年度に以下の年齢になる方が対象。

また60歳〜65歳未満の方で、心臓、腎臓、呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される程度の障害やヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害がある方も対象

*ニューモバックスは5年に1度区役所より対象年齢の方は郵便で通知が行くが、ニューモバックスの定期接種は1度しか出来ない。

ニューモバックスは3回、4回目も打つべきなのか?

ニューモバックスは5年立つと効果が弱まるため、5年後の再接種が勧められている。

5年以内に再摂取を行うと、注射部位反応が強く出る恐れがあるので5年は空ける(ただし任意接種で自費となる)。

3回目、4回目に関しては2回目と副反応が違いが無いという報告はある。

添付文書上では5年以上間隔が空いていれば回数制限はない。

再摂取による臨床的な有効性のエビデンスは明確になっていない(効果がないというわけではなく、研究されていない)が、ワクチンの効果は5年程度で減弱することが知られているので、症例によっては再接種を考慮しても良い。

以下、MSDより引用↓

(参考資料:厚生労働省ホームページ「肺炎球菌感染症(高齢者)」)

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