虹彩毛様体炎の治療でアトロピンを使うのは何故か

虹彩毛様体炎の治療でアトロピンを使う理由

 

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【虹彩毛様体炎とは】

虹彩毛様体炎とは、炎症の起こっている部位に基づいてつけられた病名。そのため、細菌、ウイルス、真菌などによる感染性のものや、ベーチェット病やサルコイドーシス、原田病のようhに免疫反応によって起こるものなどもある。また、アトピー性皮膚炎に伴って起こることもあり、原因は多種多様。

 

【なぜアトロピンを治療に用いる?】

アトロピンはムスカリン受容体(アセチルコリン受容体の一種)の拮抗薬として働き、副交感神経の作用を遮断して相対的に交感神経が優位にする。よって瞳孔の散瞳が起こすことにより、毛様体筋を麻痺させて虹彩を安静にし、更には虹彩後癒着の剥離・予防も期待できる。

 

*虹彩後癒着とは*1

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虹彩のすぐうしろには水晶体があります。虹彩後癒着とは, 虹彩が瞳孔の縁で水晶体で癒着することである。虹彩後癒着が進行すると緑内障のリスクとなるので、癒着の起こった時には散瞳薬であるアトロピンで癒着を外す。また、予防的に投与することもある。

 

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