穿孔と穿通の違い

穿孔とは消化管、血管、気管支、尿管などの管腔臓器に全層性の穴が開いた状態のことを言う。消化管に穴が空いた場所が隣接する臓器や組織によって被覆されている場合は穿通と定義される。つまり穴が開きっぱなしは穿孔、一応は塞がってる状態は穿通。

 

胃や十二指腸が穿孔をすれば激しい激痛を生じ、汎発性腹膜炎になるケースが多いのに対して、穿通では限局的な炎症、軽度の腹痛で収まることが多い。また、解剖学的に穿孔の好発部位は十二指腸球部の前壁であるのに対し、穿通は十二指腸後壁に起こりやすい。穿通・穿孔は胃よりも十二指腸に多いと言われているが、それは十二指腸の壁が薄いために十二指腸潰瘍によってあっという間に穴が空いてしまうからであると考えられる。

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