リウマチ性多発筋痛症(PMR)の診断基準

リウマチ性多発筋痛症(PMR)の診断基準

 

【ChuangのPMRの診断基準(以下4項目を満たす時)】

・発症年齢50歳以上

・急速に発生した両側性の筋痛が1ヶ月以上持続

(頸部/体幹、肩/上腕、腰/大腿部のうち2ヶ所を含む)

・赤血球沈降速度(ESR)>40mm/時

他の疾患が除外されている

 

◯好発

平均発症年齢は70歳と高齢発症。女性は男性の2倍発症リスクあり。

50歳以上が診断基準の1つであり、逆に50歳以下なら否定的と考える。

発症割合は50歳以上の0.7%と言われており決して珍しい病気ではない。

 

◯症状

近位筋や体幹の痛みが主症状。関節痛を呈することも。朝のこわばりがあるが、近位筋であればPMRを疑い、遠位筋であれば関節リウマチを示唆する。

その他にも微熱、頭痛、食欲低下、体重減少、倦怠感など非特異的な症状を呈する。

頭痛がある場合は側頭動脈炎の合併に注意→失明しうる。

PMRの1−2割の患者で側頭動脈炎の合併が報告されている。

 

◯検査

赤血球沈降速度(ESR)>40mm/時

ESRはPMRの病勢とも関係している。

発症直後でもESRの亢進は見られる(→PMRには無症候期間がある)

その他リウマチ因子や抗核抗体が陰性になるのもポイント。

 

◯治療

ステロイドが著効する。早ければ半日、遅くても1週間以内に効果が出現。逆にステロイドが効かない場合は他の疾患を考え直さなければならない。

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