頸動脈系TIAと椎骨脳底動脈系TIAの症状の違い

頸動脈系TIAと椎骨脳底動脈系TIAの症状の違い

 

TIA(一過性脳虚血発作)は虚血がどこの血管に生じたかで症状が異なる。

一般的には頸動脈系と椎骨脳底動脈系の2つに大別して考えられる。

頸動脈系、椎骨動脈系からそれぞれなんの動脈が分岐しているのか把握することが症状を理解する上で重要である。

特に大事なポイントとしては・・・

・椎骨脳底動脈系の症状は両側同時に発症することがある。(椎骨動脈は合流して脳底動脈になるのでそこが狭窄したら両側性の症状)。片側性の症状であれば頸動脈系、椎骨動脈系どちらの可能性もある。

・網膜虚血様の症状があれば頸動脈系のTIAを疑う

・運動障害や感覚障害はどちらのタイプのTIAでも起こりうる。

 

 

【頸動脈系と椎骨脳底動脈系のイメージ】

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画像参照:http://oikomarenaika.seesaa.net/article/397109038.html

 

◯頸動脈系のTIA(眼動脈、前大脳動脈、中大脳動脈)

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イラスト参照:頸動脈(けいどうみゃく)とは – コトバンク

・頸動脈脈拍の減弱

・頸動脈あるいは眼窩で聴取される雑音(bruit)

・運動障害(構音障害、上下肢の筋力低下、巧繊運動障害)

・感覚障害(半身の感覚鈍麻や異常感覚)

・虚血性網膜症の徴候(一過性黒内障)、まれに同名半盲

・失語(左内頚動脈の場合)

 

 

◯椎骨脳底動脈系のTIA(後大脳動脈、上小脳動脈、橋動脈、前下小脳動脈、後下小脳動脈)

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イラスト参照:2016年10月 – おかげ堂鍼灸治療院 MEMORANDUM

・腕頭動脈、鎖骨下動脈、椎骨動脈起始部のいずれかで聴取される雑音

・上腕動脈血圧の一側での低下

・椎骨動脈の一側の脈拍の減弱

運動障害(一側または両側に現れる上下肢・顔面の筋力低下、巧繊運動障害)

・感覚障害(一側または両側性の感覚鈍麻、異常感覚)

・視野障害(一側または両側性の同名半盲)

・平衡障害(めまい、複視、嚥下障害、構音障害など)

 などなど

 

また追記、更新します。

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