CDIでメトロニダゾールとバンコマイシンどちらを使うか

クロストリジウム・ディフィシル感染症(CDI)の治療においてメトロニダゾールやバンコマイシンが用いられるが、それぞれどのように使い分けられるのだろうか。

 

【メトロニダゾールとバンコマイシンの使い分け】

・そもそも現在使用している抗菌薬を全て中止(これをしないとCDIは治らない)

軽症〜中等症のCDIではフラジール®(メトロニダゾール)経口投与10〜14日間(ただし、メトロニダゾール5−7日間投与しても改善認められない場合はバンコマイシン経口投与)

重症CDIではバンコマイシン経口投与10〜14日間

腸閉塞合併例ではバンコマイシン経直腸投与+メトロニダゾール点滴

(byホスピタリストのための内科診療フローチャート 、「感染症トライアングルモデル」で伝授する!感染症診療のキホン)

 

CDIの重症度分類(以下合計6点中2点以上で重症とした場合、重症例ではバンコマイシンの方が奏効率が高かったとの報告がある)

・60歳以上:1点

・体温38.3度以上:1点

・Alb≦2.5g/dl以下:1点

・白血球≧15000/μL:1点

・内視鏡検査で偽膜形成の確認:2点

 

・大事な点はメトロニダゾールもバンコマイシンも経口投与という点である。CDIは当然腸管内感染症であるので、経口で投与した方がCDI討伐には有用である。バンコマイシンは分子量が大きくて腸管から血中に吸収されにくいという特徴があるのでそれがCDI治療においては効を奏している。

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