三尖弁と僧帽弁は同じ房室弁なのに弁の解剖が異なる。
僧帽弁は2尖なので閉鎖する時にがっちりと閉まるために逆流を起こしにくい。そのかわり前に流れる血流量は限られる。
一方で、三尖弁は前に流れる血流は多くなる代わりに、閉鎖する時にきれいに閉じにくいために逆流は起こりやすくなる。三尖弁は静脈系の弁なので多少逆流が起こっても体にすぐに負担にはならないが、動脈系である僧帽弁で逆流が起こるとそのまま肺静脈に負担がかかって肺うっ血・呼吸苦症状が出かねない。そういう経緯があり進化の選択圧によって動脈系の僧帽弁は逆流の起こりにくい2尖弁、静脈系の三尖弁は3つの弁になったのではないかと考えられる(仮説)。
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