https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1811744
JUNE13,2019
二型糖尿病は腎不全の原因として知られているがあまり有用な治療薬はない。
これまでの研究でSGLT2阻害薬は2型糖尿病患者の腎保護作用に働く可能性が示されており、今回そのRCTを行った。
(方法)
・二重盲検無作為化試験、2型糖尿病+アルブミン尿のあるCKD患者が対象
・対象患者のeGFRは30〜90の間
・アルブミン(mg)/クレアチニン(g)の比率が300〜5000以上
・SGLT2i(カナグリフロジン)を1日100mg VS プラセボ
・primary outcome:末期腎不全(透析、移植、eGFR15以下)、sCreが2倍になる、腎臓・心臓血管死亡の複合エンドポイント
(結果)
・4401人の患者がエントリー。追跡期間の中央値は2.62年間
・主要評価項目の相対リスクはプラセボに比べて30%減少
・腎特異的複合項目である(末期腎不全、クレアチニン値2倍、腎疾患による死亡リスク)は34%低下
・心臓血管死や脳梗塞の発症相対リスクも39%減少。
(制約)
・eGFR30以下の患者にも同様のことを言えるかはわからない
・T2DMによる腎不全以外にも同じだけ腎保護作用があるかはわからない
→後の報告で糖尿病ない患者のCKDにも効果があることが示された。https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2024816
コメント