tsuneeet– Author –
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Enterocuccus faecalisとfaeciumの違い
腸球菌の腸内細菌の1つで消化管に常在している。 病原性は強くないが、抗生剤が効きにくいという特徴がある。 生じうる代表的な感染症としては:尿路感染症、腹腔内感染症(穿孔性腹膜炎、胆管炎、憩室炎など)、感染性心内膜炎、カテーテル尿路感染、カ... -
誤嚥がある時に経腸栄養は中止するべきか
経管栄養をしている患者で誤嚥がある場合、どうするか。 経管栄養は腸管粘膜の萎縮の予防およびbacterial translocationを防いでくれるので、禁忌がなければ推奨される(禁忌=腸閉塞、重篤な下痢、循環動態が不安定など) もし誤嚥した場合は次の項目をチ... -
イレウス/腸閉塞のCTで何を読影するべきか
・拡張腸管の同定(小腸イレウスor大腸イレウス) ・口径差の有無 ・口径差があればその原因となる腫瘤などはないか?なければ癒着や索状物を考える ・腸間膜内の液体貯留・腹水の有無 ・腸管壁の造影不良 特徴的なサイン(名前の付いているもの) ・close... -
イレウスで造影CTを(ほぼ全例)取ったほうが良い理由
イレウスの診断で最も重要なことは絞扼性イレウスを見逃さないことである(外科的な治療が必要になるので治療方針が全く異なる)。 一般的には絞扼性イレウスの特徴は次の通り ・症状は激しく、腹膜刺激徴候を認め、ソセゴンなどが効かない激痛 ・採血では... -
AKIではタンパク制限を行ってはならない
AKIやCKDの急性病態においてはBUNが上昇するという理由でタンパク質投与を控えてはならない。 侵襲が強いと異化が亢進してしまうが、タンパク質投与にて抑制が可能である。 ESPENガイドラインでは1.5g/kg IBW/dayぐらいが現実的に求められる(腎代替療法の... -
細菌性咽頭炎での抗生剤の選択
【溶連菌咽頭炎とは】 急性咽頭炎は細菌性とウィルス性に分けられる。80-90%がウィルス性と言われており抗菌薬の必要がないが、残りは細菌性の咽頭炎である。細菌性とウィルス性の鑑別、そして不必要な抗菌薬投与を防ぐための方法としてcentor criteria(... -
カテーテル関連感染症の抗生剤の選択
JAID/JSC感染症治療ガイドライン2017―敗血症およびカテーテル感染症 https://www.kansensho.or.jp/uploads/files/guidelines/guideline_JAID-JSC_2017.pdf P25 〜より引用 通常例のエンピリック治療としてはバンコマイシン+緑膿菌カバーの広域抗生剤が第... -
黄色ブドウ球菌の菌血症の時に考えること
黄色ブドウ球菌の菌血症は他の感染症と異なり長めの治療が求められる。 一般的には4週間の抗生剤加療が必要である。 また、治療に関して次のことが重要 ・原則として黄色ブドウ球菌は血培1セットのみ陽性でも真の菌血症として治療する。 ・血液培養陰性... -
入院患者の発熱(尿路感染症)に対する抗生剤の選択
入院後48時間以降の発熱の場合は、医療関連感染を想定してSPACEの菌を考慮する。 入院患者の発熱で頻度が高いのが尿路感染症(特にバルーン挿入例)。 尿路感染症と診断した場合はエンピリックに抗生剤加療をすることになるが、致死率の高い緑膿菌のカバ... -
梅毒陽性への対応
梅毒のスクリーニング検査RPRとTPHAの見方 非トレポネーマ(RPR)検査陽性 非トレポネーマ(RPR)検査陰性 トレポネーマ検査(TPHA)陽性・現在の感染を意味する真の陽性。非トレポネーマ抗原定量が増加していれば活動性の感染、治療中で低...