呼吸器– category –
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CTにおける肺嚢胞と肺気腫の違い
肺嚢胞とは空気の入った袋。肺胞と違い純粋に空気だけが入っているのでレントゲンやCTでは黒く見える。袋を構成する壁がレントゲン、CTでは白く見えるた。膿疱病変の原因としてはブラ、ブレブ、嚢胞状気管支拡張症などがある。 肺気腫とは終末気管支より... -
アニオンギャップを計算する意義
アニオンギャップの計算とその意義 ◎アニオンギャップの式の導出 アニオンとは陰イオンのこと。ギャップとは差のこと。アニオンギャップとは陽イオンと陰イオンの差という意味で用いられる。 体内において陽イオンと陰イオンのそれぞれの合計は一緒。 ... -
低酸素で肺血管が攣縮するのは何故か
肺血管は低酸素になるとその部分で血管収縮が起こり血流を減少させることが知られている(=低酸素性肺血管攣縮)。これは酸素の少ない肺血管にいくら血流を送ってもガス交換を期待できないため、酸素の十分にある他の肺血管に血流をその分回すことでガス... -
呼吸と換気の違い
呼吸と換気の違い 似たワードを整理。 呼吸とは酸素を細胞に届け、ミトコンドリア内でATPを産生し、代謝過程で作られたCO2を排出する事を言う。呼吸には内呼吸・外呼吸がある。一般的に臨床で用いられる呼吸という言葉は外呼吸を意味している。 ・外呼... -
PaCO2上昇、肺胞低換気の原因
動脈血液ガスでは大きく分けて呼吸状態と酸塩基平衡の2つがわかる。 ・PaO2,PaCO2で呼吸状態 ・pH、PaCO2、HCO3-で酸塩基平衡 ここではPaO2とPaCO2による呼吸状態の考え方について。 ◎PaCO2(動脈血CO2ガス分圧)の上昇の意味すること CO2は拡散能力が... -
アシドーシスやアルカローシスの代償の目安・覚え方
代謝性アシドーシスの際、身体はアシドーシスを補正しようと代償性アルカローシスになる。 HCO3-の基準値は22〜26mEq/l(平均24前後) PaCO2の基準値は35〜45mmHg(平均40前後) 代謝性アシドーシスであれば腎臓などに問題があり、アルカリ物質であるHCO... -
A-aDO2の基準値は加齢とともに上がるという話
◯AaDO2とは A-aDO2とは肺胞気酸素分圧(PAO2)と動脈血酸素分圧(PaO2)の差のことである。 これらの値は動脈血液ガス分析で測定される。正常なガス交換の場合A-aDO2が0になることが理想であるが、実際は生理的な換気血流不均等やシャントが存在するため、... -
肺炎疑いで胸部CTを取るべきかどうか
肺炎が疑われる患者において胸部CTの適応は? 肺炎の診断は ◯臨床症状(咳、痰、呼吸苦など) ◯血液検査(WBCやCRPなど炎症反応の上昇) ◯画像検査(X線やCTでの肺炎像) ◯抗原検査(肺炎特異的な尿中抗原、喀痰抗原) などを合わせて行われる。 つま... -
縦隔気腫へのアプローチ
◯縦隔気腫とは 縦隔気腫とは何らかの原因により気管に小さな穴が開くことにより、本来なら空気の存在しない縦隔に空気が入り込むことを言う。自然気胸と同じように痩せ型の若年男性に多い。 原因としては胸痛発生時に胸腔内圧が上昇することが多い。気管支... -
結核喀痰検査:塗抹、培養、PCRの違い
結核喀痰検査:塗抹、培養、PCRの違い 塗抹とは 【利点】 短時間でできる 手技も簡単 【欠点】 感度が低い 菌株名まではわからない 死んでる結核菌や非結核性抗酸菌も陽性となってしまう。結核治療中の患者の喀痰には死んだ結核菌がたくさんいるので喀痰塗...