循環器– category –
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「心原性失神の否定をお願いします」と言われたら
「心原性失神の否定をお願いします」と言われたら →無理です。完全な否定はできなくても可能な範囲内で疑わしいかどうか調べる。 ◯まずは病歴の確認 ・既往歴:心疾患や失神の有無。心電図異常などこれまでに指摘されていないか。 ・家族歴:家族で... -
スピロノラクトンとエプレレノンの使い分け
アルドステロン拮抗薬としてスピロノラクトンとエプレレノンがある。 商品名はスピロノラクトン:アルダクトン®25mgとエプレレノン:セララ®50mg アルドステロン拮抗薬はカリウム保持性の利尿薬であるためフロセミド処方患者の低カリウム血症予防目的で... -
心不全治療でACE阻害薬とβブロッカーどちらを優先させるべきか
メモ ACE阻害薬に後でβブロッカーを追加で処方されることが多いが、βブロッカーをファーストラインの治療薬として選択するのが有益かどうかはわかっていなかった。 EF35%以下のHFrEF患者で比較した(CIBIS) III試験ではACE阻害薬とβブロッカーのどちら... -
大動脈解離後の日常生活の指導について
大動脈解離慢性期には一般的に日常生活の制限は必要としない。収縮期血圧低下効果の高いウォーキングや軽いランニングなどの有酸素運動(3〜5METs相当)を1日30分以上、週150分以上行うことが推奨される。軽度〜中等度の運動によって安静時の血圧を低下... -
大動脈解離の画像フォローアップ間隔
大動脈解離ガイドライン2020では発症後の画像フォロー間隔を次の通りとしている ①発症1,3,6ヶ月後、以降は発症2年後まで6ヶ月ごと ②発症1,3,6,9,12ヶ月後 The International Registry of Acute Aortic Dissection (IRAD): new insig... -
大動脈解離ULP型解離の定義と意義
ULP型(潰瘍様突出像)の定義は「閉塞した偽腔における頭尾方向の広がりが15mm未満の造影域」である。(あくまで画像所見における定義)ULPがあることで偽腔閉塞型とは区別され、また、ULPの長径が15mm未満とすることで偽腔開存型解離とも区別される。 U... -
(文献)心不全におけるフロセミドでの腎機能障害は一過性かもしれない
(一言)急性非代償性心不全患者における利尿剤使用の戦略。ループ利尿薬は持続投与でもショットでもどちらでも良い(治療に関しても副作用に関しても変わらない)。高用量だと腎機能は短期的にみえると悪くなりやすい。しかし2ヶ月後には戻ってる。 ht... -
慢性大動脈解離stanford B型での侵襲的治療をいつ考えるか
B型慢性期の手術の多くは拡大・瘤化後の破裂防止目的実施される。 2014年の欧州ガイドラインでは治療介入基準はTEVAR,外科手術の区別なく最大径60mm、年間10mm以上の拡大とされている(2013年までは「症状の再発、拡大・瘤化(>55mm)、年間4mmを超... -
経静脈的一時ペーシングの設定
一時ペーシングの適応に関しては別記事参照 ⭕センシング・ペーシングの設定 ・リードを右室心尖部に留置してから… 【センシング】 ・自己脈がある時はまずセンシング感度を調節する。(センスアンプが点滅していたら感知できていることになる) ・最高の... -
大動脈解離stanfordB型の侵襲的治療の適応
急性大動脈解離stanfordB型であっても急性期予後に危険が及ぶcomplicatedの状態であれば侵襲的治療が必要となる。 complicated急性B型解離の定義 ①破裂・切迫破裂 ②malperfusion(分枝潅流障害):腹部主要分枝、下肢、脊髄などへの灌流障害 ③持続する痛...