心電図– category –
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北西軸と不定軸について
・右軸偏位と左軸偏位に関しては↓の記事から 右軸偏位と左軸偏位の違い - つねぴーblog@内科専門医 ✅北西軸とは 電気軸が-90°〜-180°の場合を北西軸または極端な軸偏位と呼ぶ。 北西軸の心電図の一例(Ⅰ誘導のQRS高の和がマイナス、aVf誘導のQRS高の和... -
junctional rhythmの心電図の特徴・定義
junctional rhythmとは 洞不全症候群や房室ブロックなど何かしらの理由で房室結節以下に電気刺激が伝わる頻度が減少すると、下位中枢による補充調律が出現し、房室結節でリズムが刻まれるようになる(=房室接合部調律、junctional rhythm) junctional... -
運動負荷心電図での虚血判定
トレッドミル検査での虚血陽性判定について ・一般的に、J点(QRS波形の終末からT波までの間の変曲点)より80msecほど後ろの場所が基線よりも高くなってるか、低くなっているかでST変化を評価する ・ST上昇は0.1mVの上昇で虚血陽性(=STEMI、緊急事態)。... -
心電図でQT延長を見たら
・QT延長症候群の診断基準 不整脈ガイドラインでは以下の診断基準に従って評価する。加点制で合計3.5点異常であればQT延長症候群と診断される(先天性であれ二次性であれ)。 ◯QT延長症候群には至らないが、QT延長を認めた場合 上記の診断基準でQT延長症... -
心筋虚血における陰性T波と異常Q波の違い
心筋虚血における陰性T波と異常Q波の違い ◯異常Q波とは貫壁性の心筋梗塞に特徴的な心電図異常であり、次のように定義されている。 Q波の幅≧0.04秒(1mm)Q波の深さ≧R波の高さ×1/4 【異常Q波の例】 画像引用:http://ishikokkashiken.com/abnomal-q-w... -
徐脈診断の流れ
⭐徐脈の診断の流れ 12誘導心電図から徐脈を分類する。大きく分けて4タイプがある。 ✅P波がある徐脈 →P波があれば洞性徐脈か房室ブロック。 ①PとQRSが1:1であれば洞性徐脈 ②QRSが抜けているようであれば2度もしくは3度房室ブロック。 ✅P波が... -
完全房室ブロックと房室解離の違い
◯房室解離とは 心房と心室の興奮が同期していない状態。2つのケースがあり、 (1)、心房の興奮が心室に伝わっていない場合 (2)、洞調律が遅くなって、その発生頻度が下位中枢(房室結節or接合部調律など)の生理的な刺激頻度よりも少なくなった場合 ... -
房室接合部調律と心室性補充調律の違い
⭐房室接合部調律と心室性補充調律の違い 洞結節がサボってもしくはブロックによって心室興奮が起こらない時に補充収縮が起こる。房室接合部で興奮が起きて心室収縮が起きる状態は房室接合部調律(junctional rhythm)、また心室が頑張って興奮していると... -
心室頻拍(VT)を見つけたら
◯心室頻拍(VT)の波形 心室頻拍の定義は心室期外収縮の3連発以上連続すること(100拍/分以上のペースで)。心電図上の判断のポイントはQRS幅が広い(0.12mm以上=小さいマス目3つ分)。 wideQRSで頻脈になっていたら多くが心室性。一部上室性の可能性も... -
高度房室ブロックと2:1房室ブロックの違い
◯1度房室ブロック〜3度房室ブロックの違い ・1度:房室伝導が遅延してPQ間隔が伸びる ・2度(wenckbach型):PQ間隔が次第に伸びて心室への興奮が脱落するもの。PQが徐々に伸びてQRSが脱落する。危険度は低い ・2度(mobitz型):PQ間隔が伸びずに突...