消化器– category –
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腸管出血性大腸菌感染症(EHEC)とHUSについてメモ
・軽症では問診と診察で臨床診断される。 ・軽症例では通常行われないが、確定診断には便検査(便培養、抗原検査)が必要。 ・感染性腸炎の中でも腸管出血性大腸菌感染症(EHEC)と溶血性尿毒症症候群(HUS)には注意が必要。日本では最も重症化しやすいと... -
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肝酵素上昇の原因と鑑別
肝酵素上昇の原因と鑑別 まずASTやALTなど肝逸脱酵素がメインで上がっているのか、それともALPやγGTPなど胆道系酵素がメインで上がっているのか、それとも両方とも上がっているのかをみる。 一般的に… ・トランスアミナーゼ>500でALP<正常上限の3倍であ... -
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急性肝炎の劇症化のリスク:与芝の式
急性肝炎をみたら劇症化するかどうかを予想する。 ◯劇症肝炎とは 劇症肝炎とは、肝炎ウイルス感染、薬物アレルギー、自己免疫性肝炎などが原因で短期間で広汎な壊死が生じ、進行性の黄疸、出血傾向及び肝性脳症などの肝不全症状が出現する病態のこと。「... -
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門脈ガスと胆道気腫の違い
◯門脈ガスとは CTなど画像検査で門脈系の静脈から肝内門脈に至る血管内にガスが存在する。多くの場合は先行する腸管壊死があり、それにより腸管内の空気が門脈系に移動した状態であり、腸管虚血を発症してからかなり時間が立っていることが多い。上腸間膜... -
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胆石発作でのウルソの適応
胆石発作でのウルソの適応メモ 症候性胆石発作では外科治療の適応ではあるが、手術希望がないときなどウルソを考慮。胆石の状況によって奏効率は大きく異なる。特に次のような条件を満たした時に奏功しやすい。 【ウルソの適応】 ・症状が軽度のみ ・<... -
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薬剤性肝障害を考えたら
・肝胆道系酵素上昇をみたら、根拠もなく薬剤性と思い込まずに肝障害をきたしうる他の原因を丁寧に除外する。 ・薬物性肝障害ではAST,ALT上昇メインの肝細胞障害型とALP、γGTP上昇メインの胆汁うっ滞型、あるいは両方が混在したタイプといずれの可能性も... -
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肝酵素上昇の原因を網羅的に調べる時の項目
・A型肝炎 →IgM-HA抗体とHA抗体 初感染を示唆するIgM-HA抗体陽性であれば急性A型肝炎と診断できる。 HA抗体はIgM、IgA、IgGの各クラスの総和であるが、その大部分はIgG。 よってHA抗体が強陽性であればA肝炎の既感染と考えることができる。 ・B型肝炎 →H... -
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ALP、γGTP上昇をみたら
ALP,γGTP上昇の原因 まずASTやALTなど肝逸脱酵素がメインで上がっているのか、それともALPやγGTPなど胆道系酵素がメインで上がっているのか、それとも両方とも上がっているのかをみる。 端的に言えば ・トランスアミナーゼ<500でALP>正常上限の3倍で... -
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脂肪肝を疑った時のマネジメント
脂肪肝とは 肝臓の小葉の1/3以上の幹細胞に中性脂肪からなる脂肪滴の貯留した状態を言う。 脂肪肝の原因 ・アルコール(大酒家の80%以上が脂肪肝というデータあり) ・肥満、過剰な高カロリー輸液、糖質の過剰摂取、低栄養 ・代謝異常(糖尿病、脂質異常... -
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急性膵炎を疑ったら
急性膵炎を疑ったら ◯いつ急性膵炎を疑うか ・突然の腹痛で発症(上腹部痛40%、全体の痛み30%、臍周囲20%ほど) (随伴症状は嘔吐や高熱、背部痛などもある。ちなみに、急性膵炎の10%は無痛と言われており採血や画像で引っかかったら痛みが何...