耳鼻咽喉科– category –
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「溶連菌感染症はうつりますか?」
「溶連菌感染症はうつりますか?」という質問に対して 溶連菌感染症の症状は主に発熱、咽頭痛、頸部リンパ節腫脹などで咳嗽や喀痰、鼻水は少ないので飛沫感染しにくいと考えられているが、マスクを着用しないでいると日常生活でしうる軽い咳などで溶連... -
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扁桃周囲膿瘍が小児で少なく青年で多い理由
細菌性扁桃炎(溶連菌感染症)の好発年齢は小児であり、成人では稀である。 が、扁桃炎の進行した病態である扁桃周囲膿瘍では小児・高齢者での発症が稀で、好発年齢は20〜30代と青年期に多い。 ・小児で扁桃周囲膿瘍が少ない理由は小児では後咽頭腔... -
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ASO高値の原因とその解釈
ASO(antistreptolysin O)とは抗ストレプトリジンO抗体のこと。 ストレプトリジンとはレンサ球菌属の産生する細胞溶解その1つであり、A群ベータ溶連菌が血液寒天培地でβ溶血するのに必要な物質でもある。ASOはA群ベータ溶連菌に感染した際に、A群が産生... -
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溶連菌感染症疑いにペニシリン投与して良いのか
溶連菌感染症では第一選択的にアモキシシリン(サワシリン®)が用いられる。溶連菌感染症への治療ではそれで良いのだが、発熱、咽頭痛、扁桃の腫大、咳がなしなどの症状がそろっていても咽頭培養をしないことにはあくまで”疑い”である。 溶連菌感染症と... -
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急性喉頭蓋炎の頸部CT画像紹介
急性喉頭蓋炎の頸部CT画像紹介 メモ的に急性喉頭蓋炎の画像を紹介します。矢状断が非常にわかりやすいです。 正常な喉頭蓋の一例 【画像参考】Epiglottitis | 2014-05-18 | AHC Media: Continuing Medical Education Publishing 【急性喉頭蓋炎の... -
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顔面神経麻痺への初期対応
顔面神経麻痺を診るポイントは何と言っても中枢性か末梢性かの鑑別。 ・顔面神経麻痺では額のしわ寄せ不可、閉眼不可、鼻唇溝の消失、口の閉鎖不全などの症状を呈するが、末梢性顔面神経麻痺であれば一側性の全ての症状が出揃うのに対して、中枢性であ... -
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細菌性副鼻腔炎における抗生剤の選択は?
細菌性副鼻腔炎の原因菌は肺炎球菌、インフルエンザ菌、モラクセラなどが代表的。これらは中耳炎の原因菌とほぼ同様である(何故なら副鼻腔炎と中耳は解剖学的に連絡しているため)。 米国感染症学会(IDSA)による副鼻腔炎ガイドラインではエンピリ... -
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急性喉頭蓋炎で気道確保はいつするべきか
急性喉頭蓋炎における気道確保の適応 急性喉頭蓋炎は喉頭蓋の浮腫により気道を圧迫して窒息を引き起こしうる。なので重症例では速やかに気道確保が必要であるが、軽症の急性喉頭蓋炎ではしなくて良いのだろうか、それとも予防的に気道確保をするべきなの... -
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killer sore throat5つを簡単にご紹介
怖い咽頭痛5つを簡単にご紹介 ERで咽頭痛を主訴に来る患者の大半はただの風邪であるが、中には致死的な疾患も混ざっているから要注意。海外では死にうる咽頭痛疾患5つをまとめてkiller sore throatなどと呼ばれている。 【killer sore throat】 1,急... -
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急性副鼻腔炎で抗菌薬治療の適応
急性副鼻腔炎の診断については過去エントリ:副鼻腔炎をいつ疑うか。感度と特異度 - とある研修医の雑記帳を参照 副鼻腔炎にはウィルス性と細菌性どちらもあるが、多くはウィルス性でいわゆる風邪に伴うもの。ウィルス性であれば7〜10日程度で自然軽...