麻酔– category –
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神経遮断の順番とその覚え方
局所麻酔をすると神経伝達をブロックすることが出来るが、運動神経、感覚神経、交感神経でそれぞれ麻酔が作用する閾値が異なる。それぞれの神経の太さが異なり運動神経>知覚神経>交感神経の順に細くなっていく。 (運動神経は直径12−20μm,触覚・圧覚神経... -
外科手術中に色素を投入するのは何故か
外科手術中に色素を投入するのは何故か インジゴカルミンやメチレンブルーといった色素を手術中に静脈投与することがある。静脈に入った色素は心臓に還ってまた動脈血から腎臓に行き、濾過されて尿中に排泄される。もし注射した色素が腹腔内に漏れ出るよ... -
フルストマックとは何か
フルストマック(full Stomach)とはお腹がいっぱいの状態。 麻酔導入時にフルストマックであると嘔吐や誤嚥のリスクが高まる。それ故、外科手術前(麻酔前)は絶飲食が必要である。 ものによって絶飲食の時間は異なる。術前絶飲食ガイドラインによると、以... -
エフェドリン、ネオシネジンの違い
エフェドリン®(塩酸エフェドリン)、ネオシネジン®(塩酸エチレフリン)の違い 全身麻酔中は麻酔薬による血管拡張や交感神経遮断によってしばしば血圧の低下が見られる。その対応として用いられる薬剤でエフェドリンやネオシネジンが代表的である。 こ... -
気管挿管抜管の基準
抜管の基準 手術終了して、麻酔からの覚醒後に気管チューブを抜くことを抜管という。抜管を行う前に、患者本来の生理機能が回復していることを確認する必要がある。抜管は慎重に行われるべきであるが、無駄に長く入れていると患者の意識が覚醒してから強... -
APL弁とは何か
APL弁とは何か 【APL弁の一例】 画像参照:http://ameblo.jp/sekipee/entry-11696031579.html APLとはadjustable pressure limitingのことで,日本語でいうなら調節可能な圧力調節バルブ。APL弁でガスの通る道の広さを設定することが出来る、つまり弁... -
フェンタニルとレミフェンタニルの違い
フェンタニルとレミフェンタニルの違い フェンタニルもレミフェンタニルもオピオイドに分類される薬剤。 【オピオイドとは…】 紀元前からケシから採取されたアヘンが鎮痛薬として用いられてきた。19世紀にはいるとアヘンからモルヒネが単離され、そ... -
麻酔における脱窒素とは何か
肺内には多量の窒素が存在しているため、全身麻酔をする前には100%酸素をマスクから投与し、脱窒素(窒素を追い出す)を行う。これを行っておくことにより気管挿管のときに呼吸が止まり新鮮な酸素を体内に取り込めなくなっても数分間であれば耐えられ... -
麻酔の急速導入、迅速導入、緩徐導入の違い
麻酔の急速導入、迅速導入、緩徐導入の違い ◯急速導入 急速導入とは十分に酸素化を行ってから静脈麻酔薬と鎮痛薬を用いて患者を眠らせた後に筋弛緩薬を投与して気管挿管を容易にする一連の操作のことを指す。 鎮静と鎮痛で呼吸抑制、循環抑制が起こるた... -
PetCO2とは何か
PetCO2とは呼気終末二酸化炭素分圧のこと。 英語で言うとend-tidal PCO2。 【CO2とPaCO2(動脈血炭酸ガス)の関係】 CO2とは細胞が呼吸を行うと産生される気体である。全身の細胞が呼吸をし、作られたCO2は血流に乗り、肺から呼気として放出される。健常...