インスリン投与量の調節方法

基礎インスリンと追加インスリンの考え方

基礎インスリンは肝臓からの糖新生を制御し、食事と無関係に血糖を一定にするもの。

もし食事を一日中取らなければ一日中血糖は同じになる。

追加分泌のインスリンは、食事による血糖値上昇をもとのレベルにまで戻すために追加で分泌されるもの。

持効型インスリンの調節:早朝空腹時血糖110mg/dL以下を目標

朝食前や就寝前などに0.1-0.2単位/kgをベースに開始する。

持効型インスリンは一日全体の血糖値を引き下げる効果があるので、食前血糖を指標にコントロールする。

早朝空腹時血糖110mg/dL以下を目標に、自己血糖測定の値や受診時の値を診ながら、受診ごとに2−4単位程度増量していく。

追加インスリンの調節:食後血糖180mg/dL以下を目標

BOTでも早朝空腹時血糖が110mg/dl以下になってもHbA1cが7%以下までならない場合は、各食事2時間後の血糖を患者に測ってもらい、食後高血糖を確認する(いつの時間が高いか)。

食後高血糖の前の時間に(超)速攻型インスリンを2−4単位で開始する。

食後血糖180mg/dL以下を目標に1−2単位ずつ増量する。

患者背景によって目標値を変える

上記は一般的な患者であり、高齢者や腎不全、欠食があるなど食生活が不規則な患者では少し緩めに管理する。

低血糖を起こさないことが大事。朝空腹時血糖140mg/dL以下などで許容する。

患者に自己調節させる場合のアルゴリズムの一例

治療の意欲があり、自己管理ができる場合はわかりやすいアルゴリズムをもとに自己調節も可能。

早朝空腹時血糖値の平均が…

140mg/dL以上:+2単位

110-140mgdL以上:+1単位

80-110mg/dL未満:変更なし

80mg/dL未満:2単位を減量(SU薬など内服があれば減量)

また追記します。

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