COPDにおける在宅酸素療法(HOT)の適応
ポイント
💡HOTの導入にあたっては、有効と考えられる治療(薬物療法、呼吸リハビリテーションなど)が十分に行われている必要がある。
💡重症低酸素血症(PaO2≦55Torr,SpO2 ≦88%)を有する患者に1日15時間以上のHOTは推奨される(エビデンスB)。保険上の適応は(PaO2 60Torr以下、Sp2 90%以下)
💡安静時中等度低酸素血症(PaO2>55Torr,SpO2>88%)を示す患者にはHOTは推奨されない(エビデンスC)。安静時のSpO2が88%-93%の患者に酸素投与を行っても死亡率・入院率・QOLいずれも改善しないというデータがある。
💡保険適応では、その判定にSpO2から推測したPaO2を用いることは差し支えない。
💡SpO2はデータの正確性やPaCO2およびpHが測定できない点から適宜動脈血ガス分析を行う必要がある。
✅導入に際して
💡導入時はCOPD安定期が原則。3週間以上開けて最低2回は動脈血ガス分析を行う必要がある。(エビデンスA)
💡高CO2血症が無い限りは初期流量は1L/分で開始。
💡酸素流量はPaO2>60Torr(SpO2>90%)を維持することを目標にする。
💡飛行機に乗る際は酸素流量を1-2L/分増やすことが推奨されている。
また追記します。
参照:
COPD診療ガイドライン2022
COPDの教科書
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