めまい患者へのシンプル対応

めまいで怖いのは脳梗塞や脳卒中などの中枢性めまい。

そんな怖くはないが頻度が多いのは末梢性めまい。

 

ERでのめまい診療のポイントは中枢性めまいを見逃さないこと。

 

1、中枢性めまいを疑う所見を調べる

眼球運動障害、構音障害、顔面の麻痺や感覚障害、四肢の麻痺や感覚障害、協調運動障害の有無これらが1つでもあれば中枢性と考える

 

2,中枢性が違いそうなら頻度の多い末梢性めまいの検索

 

・懸垂頭位での回旋性眼振もしくは方向交代性水平性眼振

→良性発作性頭位めまい症

 

・方向固定性水平性眼振あり

→前庭神経炎

 

3,上記の懸垂頭位での回旋性眼振、方向交代性水平性眼振、方向固定性水平性眼振のいずれもみられない場合

小脳下部障害がないか(小脳下部では障害部位は大きくても構音障害や協調運動障害は目立たないことが多い。立てるか、歩行できるか試してもらう。しんどそうでもなんとか歩ければ脳卒中の可能性はかなり否定的。逆に起立や歩行ができない場合は小脳下部の脳梗塞、脳出血の可能性が生じる。

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