眼脂(目やに)への対応

眼脂が出てます!と言われたら

大雑把な初期対応

・診断が難しければとりあえず抗菌薬点眼で様子見る。

・数日経過しても改善しないようであれば眼科受診をさせる。

・細菌性結膜炎では数日で軽快するが、点眼薬を使わなくても半数以上が自然軽快する。

・流行性角結膜炎の可能性に留意、疑わしければ検査する。

鑑別

・麦粒腫(ものもらい)

マイボーム腺に感染が起こる。ほとんどがブドウ球菌の感染。抗菌点眼薬・軟膏の使用で1週間以内に治る。麦粒腫と急性霰粒腫の区別は難しい事があるが治療方針は同じ。

・急性霰粒腫(ものもらい)

マイボーム腺が閉塞して肉芽になったもの。ものもらいは伝染ると勘違いされがちだが感染しない

・細菌性結膜炎

眼脂培養は全例は取らないが、重症化しそうな場合・眼脂を取れそうな場合は採取すると気が利いている。

点眼薬はクラビット点眼などでの初期対応で問題なし。

・ウィルス性結膜炎

・アデノウィルスによる流行性角結膜炎(はやり目)

流行性角結膜炎は眼脂や異物感を主訴とする。

1ヶ月程度生き残り、非常に感染力が強いので要注意。潜伏期間は7日間程度。

診断には迅速診断キットを使うが特異度100%近いが、感度は70%程度であり、陰性であっても否定は出来ない。

診断には結膜を擦る必要があるので麻酔点眼薬を使って行う。

治療は特に無く、人工涙液や抗ヒスタミン薬の点眼などで様子観察。痛みがあればNSAIDs点眼を使うのも良い。

感染拡大の防止が何よりも重要。手洗い・消毒を心がける。

・咽頭結膜炎(プール熱)

咽頭結膜炎は咽頭炎や発熱などの風邪症状も伴うので診断しやすい。プールでの感染があり、夏場に多い。

アデノウィルスの迅速診断キットで咽頭や結膜をこすってウィルスがいるかどうか調べる。

多くは5歳以下の子供だが、大人も時々なりうる。症状が落ち着いてから2日間は感染リスク高い。

・アレルギー性結膜炎

ウィルス性結膜炎との区別が難しいことがある。

そう痒感や粘液性眼脂であればアレルギー性結膜炎らしくなる。

麦粒腫と霰粒腫の違いのイメージ:引用

https://medical.jiji.com/topics/3081

また追記します。

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