手技・身体診察– category –
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筋萎縮の診察ポイントと鑑別診断
筋萎縮の診察ポイントと鑑別診断まとめ ・ヒトの神経系において骨格筋を維持する系は一次運動ニューロン(上位運動ニューロ)、二次運動ニューロン(下位運動ニューロン)、神経筋接合部、骨格筋でありこのいずれが障害されても筋力低下をきたす。 ・筋... -
めまい患者における眼振のミカタ
・救急外来受診患者の診察で重要なのは中枢性か末梢性かの鑑別。 ・眼振の見方には3つのパターンがある。 1、注視下 2、非注視下(Frenzel眼鏡着用下で、頭位眼振を見る) 3、電気眼振計(ENG)記録による検査 この中で、救急外来受診患者に行う... -
吸引反射の方法とその意義
吸引反射(sucking reflex)とは口唇を口角から中央に向かって舌圧子などですばやくこすると、口唇が収縮して口が尖らせたようになり乳児が乳を飲むのに似た運動を起こす反射。また、この時に口唇に接触したものを口の中に入れようとする反応が診られること... -
把握性筋強剛とは何か
把握性筋強剛とは何か 患者に手を強く握らせ、次に急に手を開くように命じてもしばらくは握ったまま手を開くことを出来ない現象を把握性筋強剛(把握ミオトニア)という。これは筋強直性ジストロフィーや先天性筋強直症、軟骨形成異常性筋強直症などで見... -
Spurling testとは何か
◯Spurling testとは何か Spurling testとは神経根障害の有無を調べるための神経根症状の誘発テストである。頚椎症や頚椎椎間板ヘルニア、頚椎捻挫などによる神経根症状が疑われる時に行われる。 頚椎椎間板ヘルニアなどで椎間孔が狭窄していると、頚椎を... -
消去現象とは何か
◯消去現象とは何か 両側上肢など左右対象の二点を同時に同じように刺激すると通常は別々の刺激として認識できる。が、もともと感覚障害などが無いにも関わらず、片方の刺激しか認識できずにもう片方の刺激の感覚が全くわからない場合を消去現象という(感... -
下顎反射の方法と意義
下顎反射のミカタと意義(別名jaw jerk:咬筋反射) ◯下顎反射の方法 患者に口を軽く開けてもらい、下顎の真ん中に検者の第二指をあてて、検者のDIP関節付近を軽くハンマーで叩いて誘発する。両側咬筋の収縮によって口が閉まる(下顎が上昇する)反射。 ... -
腹壁反射の方法と意義
腹壁反射とは表在反射の1種。表在反射とは皮膚または粘膜の刺激に寄って筋肉の収縮が引き起こされる反射。消失していたら錐体路障害もしくは反射弓障害を疑う。 ◯腹壁反射の方法 患者に臥位になってもらい足を軽く曲げてもらい、腹壁を弛緩させる。腹部... -
膝蓋跳動の方法と意義
膝蓋跳動とは関節水腫(関節に液体が貯留しているかどうか)を判定するための診察方法。関節液が貯まると膝蓋骨が跳ぶように動くことに由来。 ●関節液はどこにあるか 膝蓋骨周囲の解剖学的な断面図。膝蓋骨周囲に水が溜まっている様子↓@水色の部分。 関... -
脳梗塞時に共同偏視があれば脳主幹動脈病変を示唆する
脳梗塞時に共同偏視があれば脳主幹動脈病変を示唆する ◯共同偏視の存在が意味するもの 共同偏視があるということは、「偏視している側の大脳」もしくは「偏視している側の逆の脳幹」に障害が起きているということを意味する。大脳の障害の原因としては被...