循環器– category –
-
循環器
肺動脈楔入圧とスワンガンツカテーテル
肺動脈楔入圧(PAWP)はスワンガンツカテーテルによって測定する。その原理などについて勝手に書いておきます。 大腿静脈あるいは内頸静脈、鎖骨下静脈などよりスワンガンツカテーテルを挿入し、右房に達した後、カテーテル先端のバルーンをふくらませて... -
循環器
右脚ブロックと左脚ブロックの違い
【脚ブロックの起こるメカニズム】 虚血や変性によって右脚・左脚の心筋が障害される。 ↓ 正常な興奮の伝導が阻害される。 ↓ 心室ではプルキンエ繊維による速い伝導から固有心筋細胞を遅く伝導する電気的興奮に依存するようになる。 ↓ 興奮の時間が延長す... -
循環器
頚静脈波の測定とその意義
臨床において頚静脈拍動の観察は大切。内頸静脈と上大静脈、右房の間には何も邪魔する構造がないので、内頸静脈の水柱圧つまり頚静脈圧(JVP)はそのまま正確に右房圧を反映する。JVPは体表から容易に観察できる有用な右心機能の指標となる。 頚静脈波は... -
循環器
頻脈鑑別のアルゴリズム
心電図で頻脈があった時、どのように鑑別する事が出来るのか。 1、まず頻脈(一分間100回以上の脈拍)の存在を確認する。 RR間隔が0.6秒以下つまり3マス以下である 2、続いて、QRS幅をみる ■QRS幅が正常(=narrowQRS)0.1秒、2.5mm以下の幅のは... -
循環器
心尖拍動とその見方
心尖拍動のメカニズム 心尖拍動とは、心臓が収縮するときに少し回転することによって主に心尖部が胸壁にあたって生じる拍動のこと。心臓は回転しているのである。 視診や触診で心尖拍動の位置や性状を確認することが大事。 正常なら心尖拍動は胸骨中線か... -
循環器
速脈と遅脈のメカニズム
■速脈の原因 速脈は素早い脈のことで、あっという間に姿を表してあっという間に消えていく。つまり脈が急に大きくなって急に小さくなる感じ。速脈は左室から大動脈に駆出された血液がふっとどこかに逃げてしまう場合に起こる。最も代表的なケースは大動... -
循環器
心タンポナーデの病態生理
■心タンポナーデとは 正常では心膜腔内に生理的に15〜50mlの心膜液が存在するが、それを超えて貯留した病態を心膜液貯留という。心膜液貯留により心臓への血液充満障害が起こり、静脈圧の上昇、心拍出量の低下、低血圧をきたした状態を心タンポナーデ... -
循環器
劇症型心筋炎とは
ウィルス・細菌などの感染症や、化学物質・薬剤などにより、急性の経過で心筋壊死と炎症性物質による心筋細胞機能障害をきたし、心肺停止や新ポンプ機能の失調を呈する疾患のことを急性心筋炎と呼ぶ。特異的所見に乏しいため、本症の存在を忘れずに診断す... -
循環器
ジギタリスの作用機序
ジギタリス(ジゴキシン)の作用機序 ■心不全の治療薬として用いる場合 Na-K ATPaseを抑制することにより、細胞内Ca2+濃度を上昇させて心収縮力を増強させる。 ■上室性頻脈の治療として用いる場合 ・迷走神経の感受性を亢進させ、房室伝導を抑制して... -
循環器
心房細動と心房粗動の違い
心房細動(AF)とは 心房の各部分の高頻度で無秩序な電気的興奮(多数のリエントリー回路)によって起こる。心房細動では左房内に血栓を生じやすく、それが流出して脳梗塞を合併することがあるので要注意。 心電図上の特徴 1:基線の細かな動揺(f波)(...