循環器– category –
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線維輪とは何か
線維輪の役割 左右の房室口・肺動脈口・大動脈口は連続する結合組織構造で囲まれていて、これを線維輪という。線維輪は絶縁体としての機能を持ち、心房と心室の電気的つながりを遮断している(=心房筋と心室筋は電気的につながっていない)。よって心房と... -
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valsalva洞(バルサルバ洞)とは何か
上行大動脈は基部に左、右、後の3つの大動脈球という膨らみを持ち、この内腔をバルサルバ洞と呼ぶ。大動脈洞とも。 左の大動脈洞からは左冠動脈が、右の大動脈洞からは右冠動脈が出ている。それぞれ左冠動脈洞、右冠動脈洞とも表現する。また、3つある... -
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拡張期血圧が0にならない理由
心臓は一分辺りにおよそ70回拍動していて、その収縮と拡張によって全身に血液を送り出している。まず、心臓が縮むと(=収縮期)、大動脈に通じる大動脈弁が開いて血液が全身に送られる。血液が押し出されている時に血管壁にかかっている力がいわゆる収... -
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コロトコフ音とは何か
■血圧の測り方 カフと呼ばれるベルトを上腕に巻く。そのカフに空気を送り込み、カフが腕を締め付けつ圧力が血圧(収縮期の動脈圧)よりも高くなるようにする。 すると、カフより末梢の血流は途絶えるわけであるので、上腕動脈は完全に閉塞する。 カフ... -
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2音の固定性分裂のメカニズム
テーマ:心音 2音はⅡAとⅡPの2つの音よりなる。 ⅡAとは大動脈弁の閉鎖音 ⅡPとは肺動脈弁の閉鎖音 健常人でも吸気時にはⅡ音が分裂していて、つまりⅡAが先に、ⅡPが後に来る。このメカニズムは次のように説明される。 吸気によって胸腔内圧が低下→静脈還流... -
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動脈の3層構造
動脈の外膜、中膜、内膜の働きの違い 動脈は3層構造をしていて、外側から外膜、中膜、内膜という。 外膜:線維芽細胞、コラーゲンよりなる 中膜:平滑筋、弾性繊維よりなる (平滑筋は自律神経による神経性調節などを受けて、血管を収縮・拡張させる) ... -
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心筋梗塞でST上昇するメカニズム
急性心筋梗塞で心電図STが何故上がるのか。 障害部位では細胞が壊れイオンが漏出しやすい状態になる。 イオン漏出の状態は正常な電気刺激よりも前に、障害部位の心筋細胞に部分的な脱分極を引き起こし、電気的にプラスの状態にさせる。電流はプラスから... -
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ANP,BNPの役割
■ANPとBNPの違い BNPとはbrain natriuretic peptideの略で脳性ナトリウム利尿ペプチドのこと(当初ブタの脳から発見されたために”脳性”と呼ばれるが実際には心室から分泌される)。 ANPとはatrial natriuretic peptideの略で心房性ナトリウム利尿ペプチド... -
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吸気時に静脈還流量が増加するメカニズム
吸気時に静脈還流量が増加するのは何故か 吸気時には横隔膜が下がる ↓ 胸腔の体積が増加 =胸腔内圧が下がる(PV=一定の関係より) ↓ 静脈が拡張する。(胸腔内圧が低い=周りから圧迫されていない) ↓ 心臓への流入血液が増加する という流れ。静脈拡... -
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除細動とカルディオバージョンの違い
端的に言えば ・除細動は心室細動、無脈性心室頻拍 ・カルディオバージョンは心房細動、発作性上室頻拍、心房粗動 に用いられる。 定義としては ・QRS波に同期せずに通電するものを除細動という。 ・R波を検知してQRSに同期して通電するものをカルディオ...