薬理– category –
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アトロピンの作用機序
アトロピンの作用機序 まず、アセチルコリンについて アセチルコリンは神経伝達物質の中でも代表的なものであるが、その機能は複雑かつ多様であり、神経筋接合部、自立神経系、中枢神経系に作用する。複雑すぎるが故、臨床での用途は割合限定的である(... -
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利尿薬の作用機序と使い分け
代表的な利尿薬ループ利尿薬、サイアザイド系利尿薬、抗アルドステロン薬の作用機序と副作用について解説しています。 1,ループ利尿薬 ヘンレのループの上行脚でNa+K+Cl-共輸送体を阻害する。ナトリウムの再吸収を阻害するので結果的に水の再吸収も抑... -
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アドレナリンとノルアドレナリンの違い(修正加筆ver)
神経伝達物質は大別してアセチルコリン、アミノ酸、モノアミン、プリン誘導体、ペプチドに分けられる。モノアミンにはドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、セロトニン、ヒスタミンがある。モノアミンのうち、ドーパミン、ノルアドレナリン、アド... -
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心不全治療薬の使い分け〜ポンプと電気の観点から〜
心不全治療薬の使い分け〜ポンプと電気の観点から〜 1、カテコラミン ポンプに作用するもの α刺激薬=ノルアドレナリン β刺激薬=ドパミン、ドブタミン 共に血圧を上昇させる昇圧薬である。 α刺激薬は細い血管を収縮させる。 β刺激薬は太い血管を開き、... -
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ダントロレンの作用機序
ダントロレンナトリウムの作用機序 ダントロレンは筋繊維の興奮収縮連関を阻害することによって筋の緊張を減少させる。正常では筋小胞体からカルシウムイオンが遊離する必要があるが、カルシウムイオンはリアノジン受容体チャネルと呼ばれるカルシウムチ... -
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結核菌と非結核性抗酸菌の違い
結核菌とらい菌を除く抗酸菌を非結核性抗酸菌と呼ぶ(=NTM)NTMは環境中に広く存在し、健常人からも検出される菌である。逆に言うと、免疫力が低下した場合に日和見感染症の原因となりうる。 ■結核菌と非結核性抗酸菌(NTM)の違い 毒性:結核菌は強い、... -
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白金製剤(シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン)の作用機序
白金製剤はもともと白金電極周囲に大腸菌が繁殖しないことからシスプラチンが開発され、それを元に毒性を軽減したプラチナ化合物が抗癌剤として開発された。 シスプラチンの構造式 シスプラチンのシスはcis,transのcisである。プラチンはプラチナに由... -
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メタコリン誘発試験とは
メタコリン誘発試験とは… 喘息の検査の一つ。 喘息患者は症状が出ていない時は健常者と同じように過ごすことができるため、病院でスパイロメトリー検査を行って検査的に正常であるからといって喘息がないとは言い切れない。それゆえに意図的に気管支を刺激... -
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悪性症候群の病態と症状
悪性症候群とは何か… L-dopaの急な中断、もしくはドパミン受容体遮断薬などの抗精神病薬の投与によって生じる病態。症状としては発熱、発汗、尿閉などの自律神経症状または振戦、筋固縮などの錐体外路症状そして意識障害などを呈する。 詳しいメカニズム... -
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酸化マグネシウム(MgO)の作用機序
■酸化マグネシウムの作用機序 酸化マグネシウムは塩類下剤の一つとして用いられる。MgOは胃酸HClと反応してMgCl2となり、小腸で炭酸塩MgCO3になる。これは吸収されにくいため、浸透圧維持のため腸管から水が移行してくるのである。その結果、腸管内容を軟...