◯メニエール病の特徴
・めまいの性状:回転性、反復性
・めまいの持続時間(10分〜数時間程度。半日程度ふらつきが残ることもある)
(めまい時間は多種多様だが、数秒〜数十秒以内であればメニエール病は否定的)
・難聴の有無:めまいと連動して難聴、耳閉感があるか
(まめいに連動する。低音部の難聴が多いが、病状の長期化とともに中音域や高音域まで難聴がおよび、不可逆的変化になることが多い)
・中枢神経障害が無いか(中枢性めまいの除外)。
・ストレスの有無:精神的、肉体的ストレス、睡眠不足などが発症因子となる
・肩こり、首こり、頭重感、頭痛などの前兆があることがある。
・水平性、水平回旋混合性眼振も認める。
【診断基準】
確実例:変動する難聴、耳鳴り、耳閉塞感などを伴うめまい発作の反復
蝸牛型メニエール非典型例:めまいはないが、難聴や耳鳴り、耳閉塞感などの反復を認める。
前庭型メニエール非典型例:蝸牛症状はないが、めまい発作の反復を認める
◯メニエール病疑いと言う前に気をつけること
メニエール病と同様の症状を呈する外リンパ瘻、内耳梅毒、聴神経腫瘍、小脳や脳幹の中枢性疾患を除外する。(鑑別のためにはCT、MRIは必要である)
◯メニエール病の治療
・メニエール病の治療は発作時の治療と間欠期の治療に大別される。
・めまい発作時の対応:メイロン60ml+ホリゾン5mgを生理食塩水100mlに溶解して30分ぐらいかけて投与する。
・内服可能な時はデパス0.25mgを2回まで、ピレチア10%0.05g1包を30分〜1時間ごとに発作がおさまるまで
・間欠時期の治療:①メリスロン12mg3錠分3、②メチコバール500μg3錠分3、③アデホスコーワ顆粒10%300mg分3 nado
・発作前の予防的な緊急の内服薬:ピレチア、トラベルミン、デパスなどの服用も有効である
・手術の適応(中耳加圧療法)(めまい発作がとまれず、難聴も高度の場合)
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