呼吸器– category –
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肺気腫(COPD)で残気量が上昇する機序
肺気腫(COPD)で残気量が上昇する機序 肺気腫とは慢性炎症により終末細気管支より末梢の気腔が異常に拡大し、肺胞壁の破壊を伴う病態である。肺胞の弾性力と収縮力が低下する。故に空気をうまく吐き出すことが出来ずに肺は過膨脹をきたし、(=ビア樽... -
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ブラが肺尖部にできやすい理由
ブラが肺尖部にできやすい理由 ブラが発生するメカニズムは諸説あるが、ひとつはチェックバルブ機構によるものが大きいと考えられている。チェックバルブとは肺胞腔の入り口の所に弁みたいなものが出来てしまい、吸気時に肺胞内には空気が入るが逆に呼気... -
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慢性膿胸にニボーができる機序
慢性膿胸にニボーができる機序 慢性膿胸とは急性膿胸が3ヶ月以上治らずに遷延したもの、もしくは結核後遺症の細菌感染による膿胸のことである。慢性膿胸では膿胸の入っている膿胸腔と肺・気管支が交通してしまっている状態であるのでその膿胸腔を塞ぐの... -
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過換気症候群でTrousseau徴候(助産婦手)となる機序
過換気症候群でTrousseau徴候(助産婦手)となる機序 過換気症候群とは精神的なストレスなどを誘因として過呼吸の状態になる病態である。過呼吸によりPaCO2が低下し、呼吸性アルカローシスとなる。アルカローシスではH+が足りなくなるので、アルブミンが... -
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上気道性喘鳴と下気道性喘鳴の違い
上気道性喘鳴と下気道性喘鳴の違い 上気道閉塞では吸気時に喘鳴が聞こえ、下気道閉塞では呼気時に喘鳴が聞こえるのはなぜか。 呼気の時、胸郭が縮む。気道の末梢は胸郭の中にあるので呼気時には圧がかかって胸郭の中の気道が狭くなる。病変がある時は呼... -
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PEEPとは何か、いくらに設定すればよいのか
◯PEEPとは何か ARDSの時には持続的気道陽圧法(CPPV)、別名(*PEEP)を行わなければならない。ARDSでは好中球による毛細血管内皮傷害により血管透過性が亢進し、肺水腫が起こる。すると肺胞内の表面張力を下げるサーファクタントの濃度が薄まってしまい、... -
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非定形性肺炎の定義とその特徴
非定形性肺炎の定義とその特徴 肺炎は原因によって大きく3つに分類されている。・細菌性肺炎:肺炎球菌、インフルエンザ菌など・ウィルス性肺炎:インフルエンザウィルス、麻疹ウィルスなど・非定型肺炎:マイコプラズマやレジオネラなど普通の細菌とは... -
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肺胞タンパク症のCT画像でメロンの皮様となる理由
肺胞タンパク症のCT画像で「メロンの皮様」となる理由 肺胞タンパク症の発生機序健常人では顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)と呼ばれる物質の作用によって肺のサーファクタントが貪食され、サーファクタント量が一定に保たれるようにな... -
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市中肺炎の入院基準ADROPとは
肺炎の入院基準ADROPとは 日本呼吸器学会の成人市中肺炎診療ガイドラインによれば肺炎の入院適応は以下のようになっている。 Age(年齢):男性70歳以上、女性75歳以上Dehydration(脱水):BUN21mg/dl以上Respiration(呼吸):SpO2が90%以下(PaO2... -
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中枢化学受容体と末梢化学受容体の働きと違い
中枢化学受容体と末梢化学受容体の働きと違い 体内には末梢と中枢の化学受容体があり、それらによってPaO2とPaCO2が一定に保たれている。 末梢化学受容体は頸動脈小体と大動脈小体がある。頸動脈小体は内頸動脈と外頸動脈の分岐部にあり、Pa...