手技・身体診察– category –
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手技・身体診察
筋トーヌスの亢進について 痙縮と筋強剛の違い
筋トーヌスの亢進とは何か 筋トーヌスとは日本語でいうならば筋の緊張である。 筋緊張亢進には痙縮と筋強剛の2つに分けることができる。 痙縮は錐体路の障害によって出現する。急激な他動運動によって大きな抵抗を示すが、運動のは十眼の時に抵抗が大き... -
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髄膜刺激症状とその検査法
髄膜刺激症状とその検査法 項部硬直・・・仰臥位の状態で頭部を前屈させると不随意的な抵抗があり曲がりにくい。傷ついた髄膜が引き延ばされるために患者は痛みを覚え、顎が前胸部につかなくなる。なお、項部硬直は高齢者の1/3で偽陽性となるため、決して特... -
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romberg試験の方法とその意義
ロンベルグ試験の方法とその意義 ロンベルグ試験は平衡機能(深部感覚)の検査である。深部感覚神経は脊髄の後索を通っているので、その部分が障害をうけると身体の異常として発生する。Romberg試験は両足をそろえてたってもらい、バランスをとれるかど... -
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中枢性チアノーゼと末梢性チアノーゼの違い
中枢性(中心性)チアノーゼと末梢性チアノーゼの違い ■チアノーゼとは チアノーゼとは唇、頬、つめ、粘膜などが黒紫を呈する状態で、毛細血管の還元型ヘモグロビンが5g/dl以上になった時に出現する。 ヘモグロビンには酸素と結合している酸化型ヘモグロ... -
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アレンのテスト:方法と意義
■allen's testとは何か 橈骨動脈から手掌にかけての解剖学的特徴として、橈骨動脈と尺骨動脈が手のひらで ループを作り、そこから手指に動脈血を供給しているという動脈の二重支配がある。もしこのループの形成が不完全な場合は、橈骨動脈が閉塞した時に... -
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筋性防御、板状硬、反跳痛の違いとそれぞれの有用性
虫垂炎や胆嚢炎などの炎症が腹膜に波及すると腹膜刺激症状という特有の症状が現れる。腹膜刺激症状の検査法は様々あり、ここでは筋性防御、板状硬、打診痛、咳嗽試験、反跳痛などなどをご紹介 筋性防御 腹壁を押し下げ痛みが出現するときに起こる腹筋の... -
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中心静脈路確保の意味と適応
中心静脈路確保(中心静脈栄養法)とは 中心静脈とは体循環系の血液が右心房に流入する直前の上大静脈および下大静脈の幹にあたる静脈のことを言う。ここにカテーテルを通し、薬剤・栄養・輸液を行うことを中心静脈路確保という。カテーテルの経路として... -
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Barre徴候の検査法とその機序
バレー徴候とは何か(Barre's sign) 中枢性の運動障害、つまり上位運動ニューロンの障害(錐体路障害)による片側性の軽い運動麻痺のスクリーニング方法である。脳出血や脳梗塞などで上位運動ニューロンに障害が生じるとバレー徴候陽性となる。尚、軽度の... -
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Ⅲ音とⅣ音のメカニズム
■正常な心音について 正常な心臓において心音はどのように現れるのか まずは1音と2音に注目して見ていくと… 1、心房収縮: 心房に残っている血液を心室に送り出す 2、僧帽弁・三尖弁閉鎖: 心室圧が心房圧よりも高くなると僧帽弁と三尖弁が閉鎖す... -
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カーテン徴候の病態生理とその見方
カーテン徴候はどういうメカニズムで起こるのか 舌咽神経と迷走神経は、咽頭の運動を支配しており、これらの神経が障害されると咽頭はうまく運動できなくなる。患者さんに「あー」っと声を出させることで、軟口蓋の動き、口蓋垂の偏位、カーテン徴候の有...