手技・身体診察– category –
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手技・身体診察
口尖らし反射の意義(+動画)
口尖らし反射(snout reflex)とは両側の錐体路障害(上位運動ニューロン障害)で出現する反射の1つ。 上口唇の真上の正中部を軽くハンマーなどで叩くと、被験者の口輪筋の収縮が生じて口を尖らせる様な動作をする。前頭葉を中心とする広範な大脳皮質障害... -
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睫毛徴候の見方とその意義
◯睫毛(まつげ)徴候の見方とその意義 睫毛徴候とは顔面神経麻痺の時に出現する身体所見である。「しっかりと目を閉じて下さい」と患者に指示して両目の閉眼を指示する。顔面神経麻痺がある場合は眼輪筋の筋力低下により目をとじることが出来ずに兎眼(... -
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口角挙上試験の方法と見方
口角挙上試験の方法と見方 口角挙上試験とは顔面神経麻痺のスクリーニング検査。顔面神経麻痺では顔面筋の筋力が低下しており、「口をいーっとして下さい」と患者に指示することで顔面の筋肉の左右差が目立ち、顔面神経麻痺の有無を調べることが出来る。... -
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瞳孔動揺の原因と意義
瞳孔動揺とは何か 瞳孔が縮瞳と散瞳を繰り返すこと瞳孔動揺(hippus)という。対光反射など光を当てる時に目立つが、光を当てない状況でも瞳孔動揺は出現する。 種々の疾患などで起こることがあるが、正常の生理的状態でも見られることのある所見であり... -
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指鼻指試験のやり方とその意義
指鼻指試験の方法とその意義 指鼻指試験とは小脳運動のスクリーニングテスト。 患者は人差し指で患者の鼻先と検者の指先を交代交代に触れさせる。検者は少しずつ指の位置を動かして患者がそれに合わせて指を動かせるか観察する。検者は自分の指を患者が... -
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FNSテストとは何か+動画紹介
FNSテストとは大腿神経伸展試験(femoral nerve stretch test)のこと 腰部の神経根症状の有無を調べるための身体診察。方法としては、腹臥位で患者の膝を屈曲させ、股関節を伸展させる。この時に大腿神経根(L1-L4)の圧迫があると大腿前面に放散する疼... -
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valleixの圧痛点とは何か
valleix(ヴァレー)の圧痛点とは何か 坐骨神経は腰椎や仙骨から出て大坐骨切痕から梨状筋下孔を通過して臀部や太腿の末梢に出るように走行する。坐骨神経が臀部や太ももなど身体の背側に出る部位のことをヴァレーの圧痛点という。 ここで圧痛が認めら... -
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グル音で機械性イレウスと複雑性イレウスを鑑別する
グル音(腸蠕動音)は頻度だけでなく強度も評価したほうが良いという話。 グル音の頻度の判定は以下のように行う。 ・1分間で5回以上グル音が聞こえる→「正常」 ・1分間で常に聞こえ続ける→「グル音亢進」 (by腸炎、過敏性腸症候群、機械性イレウス... -
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虫垂炎の身体所見いろいろご紹介
虫垂炎の身体所見いろいろご紹介 ◯McBurney点の圧痛、Lanz点の圧痛 Mcburney点とは右上前腸骨棘と臍を結ぶ線の外側1/3の点。虫垂の付着部の位置。 Lanz点とは左右の上前腸骨棘を結ぶ線の右外側1/3の点。虫垂の先端の位置。 虫垂炎ではこれらの点に限局... -
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羽ばたき振戦の意義(+動画)
羽ばたき振戦とは患者の両上肢をまっすぐと伸ばしてもらい、手関節を背屈させた状態で保持するように指示すると筋緊張の消失と手関節の緊張による背屈位が交互に繰り返され、両手をパタパタと羽ばたかせるようにみえる徴候。固定姿勢を保持できないことか...