バレット食道は食道がんのリスクとして知られている。
バレット食道は食道下端の扁平上皮が円柱上皮に置換される病態のこと。
逆流性食道炎で食道部分が胃酸に晒されることでバレット食道が生じるとされている。
バレット食道の患者は食道がんリスクが非常に高い(年間1.2%)とされている。
バレット食道は① SSBE(Short segment Barretts esophagus): バレット食道の長さが3cm以下のもの② LSBE(Long segment Barretts esophagus) バレット食道の長さが3cm以上のものに分けられる。
LSBEの方がより発がんリスクが高く、より厳格な経過観察が必要。
SSBEは1年に1度、LSBEは1−2年に一度程度の経過観察が推奨されている。
バレット食道にPPI投与する目的は症状の緩和、食道炎の治癒などが期待できる。
一方で、バレット食道にPPIを投与しても食道がんを予防できるという明確なエビデンスはない。
逆流性食道炎ガイドライン2022では、「Barrett食道に対して、発がん予防目的に薬物治療を行わないことを提案する」とされている。
https://www.jsge.or.jp/guideline/guideline/pdf/gerd2021r_.pdf
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