消化器– category –
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急性膵炎の治療でヒスタミンH2受容体拮抗薬を用いる理由
【急性膵炎とはどんな病気か】 急性膵炎とは膵臓内で活性化された膵臓の酵素が膵臓自体、あるいはその周辺の組織を自己融解してしまう炎症疾患である。原因としては男性ではアルコール、女性では結石が代表的。症状としては腹痛、発熱、呼吸困難、ショック... -
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肝不全による低アルブミン血症の治療法とその意味
肝臓ではタンパク質であるアルブミンの産生を行っているために、肝不全となり肝臓の機能が低下するとアルブミンの合成量も低下してしまい、低アルブミン血症が引き起こされる。 低アルブミン血症では血漿浸透圧が低下している状態(つまり血液が薄い状態... -
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シングルバブル、ダブルバブル、トリプルバブルサインの違い
シングルバブル、ダブルバブル、トリプルバブルサインの違い シングルバブル、ダブルバブル、トリプルバブルサイン、これらはいずれも消化管の閉鎖、狭窄によって出現するレントゲン状の所見である。紛らわしいので整理。 Single bubble signとは:肥... -
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カレン徴候とグレイターナー徴候とは(メモ)
急性膵炎はアルコールや胆石などを原因として膵臓の腺房細胞が障害されてトリプシンなどの消化酵素が膵臓の外に漏れ出ることにより起こる。 皮膚症状として暗赤色の皮下出血斑が出現することが知られていて、膵臓周囲に滲出した血性浸出液が皮下に移動す... -
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膵真性嚢胞と膵仮性嚢胞の違い
膵嚢胞についてメモ的まとめ 膵嚢胞は真性嚢胞と仮性嚢胞に分けられる。 ■仮性嚢胞とは… 嚢胞に上皮がない。 急性膵炎や外傷をきっかけに生じる(膵液が漏れることで炎症が生じるため)。 小さいと自然に吸収されるので保存的治療。しかし治らない時は... -
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内痔核と外痔核の違い
□痔核の原因 痔核とはそもそも直腸や肛門の静脈叢がうっ滞して出来た静脈瘤である。 原因として以下のものが挙げられる。 1:門脈圧亢進症 肝硬変などで門脈圧が亢進すると、直腸静脈叢の血液は下腸間膜静脈に流入しづらくなり、内腸骨静脈経由で心臓に還... -
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びらんと潰瘍の違い
びらんと潰瘍の違い 「びらん」「潰瘍」はカラダのどこに出来るかによって定義が若干異なる。 ■皮疹の場合(皮膚科領域) 「びらん」とは表皮基底層までの欠損であり、水泡や嚢胞などに続発する皮疹である。あとに瘢痕を残さない。 「潰瘍」とは表皮の... -
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ZTTとTTT高値の原因
TTTはチモール混濁テストの略であり、ZTTは硫酸亜鉛混濁試験の略である。 ZTTはγグロブリンの総量に比例して反応するが、TTTはグロブリンの中でもとりわけIgGと相関することが知られていて、一般的に肝臓機能の検査で用いられる。 TTTやZTTの検査では... -
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pivkaⅡ上昇の原因と偽陽性について
pivkaⅡとはprotein induced by vitamine K absence or antagonist-Ⅱの略である。日本語で言えばビタミンK欠乏状態で誘導されるタンパク質ということになる。臨床的にはPIVKA2が陽性であれば肝臓がんが疑われる。肝細胞癌の腫瘍マーカーとして他にはAFPやAF... -
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陰イオン交換樹脂で高コレステロール血症の治療が出来る理由
陰イオン交換樹脂の作用機序 ■まず腸肝循環について ファーター乳頭から分泌される胆汁に含まれる胆汁酸はコレステロールから作られている。材料となるコレステロールも無限にあるというわけではないので一度腸管内に分泌された胆汁酸も再び再吸収されて...