腎臓– category –
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血液透析と腹膜透析の違い
透析には二種類ある。血液透析(HD)と腹膜透析(PD)。 ■血液透析、腹膜透析それぞれの原理 血液透析:患者の血液を体外に一度取り出し、ダイアライザーと呼ばれる透析器の中を通すことで透析を行い、再び患者に戻す(患者から血液を取り出すことを脱... -
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高張性脱水と低張性脱水の違い
■高張性脱水(=高浸透圧性脱水)と低張性脱水(=低浸透圧性脱水)の違い 体内の水分量が減少した状態を脱水というが、発汗などにより水分の喪失が塩類の喪失に比べて大きく、体液の濃度が上昇する場合を高張性脱水といい、嘔吐などによってその逆にな... -
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遊走腎とは何か
遊走腎のメカニズム 立位の状態で腎臓が2椎体以上、下降していることを遊走腎という。腰背部痛、腹痛、血尿などをきたすが、多くの場合保存的治療で良い。 腎臓は、それ自体が繊維皮膜に包まれ、その周囲を脂肪皮膜、そして更に繊維性のゲロタ筋膜によ... -
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ナットクラッカー現象のメカニズム
ナットクラッカー現象の機序 nutcracker現象とは何か 左腎静脈は腹部大動脈と上腸間膜動脈の間を走行しているので、動脈圧が高く、静脈圧が低いと、左腎静脈が圧迫されることがある。 すると、左腎の周囲がうっ血して肉眼的血尿をきたすことがある。... -
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PAS染色とPAM染色、HE染色の使い分け
PAS染色とPAM染色、HE染色の違い (腎組織の見方について) ■各染色法について PAS染色:PASとはperiodic acid-Schiff(=過ヨウ素酸シッフ)の略。細胞や組織の糖鎖を染色し、好中球、基底膜、グリコーゲン、好酸球などが赤色に染まる。 PAM染色:p... -
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イヌリンとクレアチニンの違い
イヌリンとは生体に存在しない物質で、通常は糸球体で濾過され、尿細管で再吸収・分泌されずに排泄される。よって非常に正確に糸球体濾過量(eGFR)を測定することができる。 一方で、eGFRの測定として用いられるクレアチニンは糸球体で濾過され、尿細管で... -
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尿蛋白の選択性〜トランスフェリンとIgG〜
腎機能が低下していると尿蛋白が出るが、タンパクの種類を調べることで診断の助けとなる。次のような考え方ベースとしてある。 腎不全の進行が軽度の場合→小さなタンパク質しか漏れない。 腎不全の進行が高度の場合→小さなタンパクに加え、大きなタンパク... -
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内シャントと外シャントの違い
■シャントとは何か シャント(shunt)とは、血液が、本来通るべき血管とは別のルートを流れる状態のこと。バイバス、近道などと同じような意味である。一般的には動脈と静脈が直接つながることをシャントと呼ぶ。 (血液は普通、動脈→毛細血管→静脈という順... -
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糸球体係蹄壁とは何か
糸球体係蹄壁とは簡単にいえば糸球体毛細血管の壁のことである。 係蹄壁と呼ばれる壁が毛細血管を通過する血液を濾過して原尿を生成している。 糸球体の係蹄壁という大層な名前を持っているだけあってただの壁ではない。 係蹄壁は3層構造をしていて、内... -
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ファンコニー症候群の病態生理
■ファンコニー(fanconi)症候群のメカニズム 近位尿細管に障害が起こることで本来再吸収されるべき物質が再吸収されなくなることにより生じる病気。再吸収を担う近位尿細管はエネルギー消費の多い部位であるが、上皮細胞のミトコンドリア障害によって十分...