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ビタミンと葉酸の補充に関して
栄養療法の際にはビタミン欠乏にも気を配る。主なものは次の通り ビタミンB1(チアミン) 不足するとウェルニッケ脳症、コルサコフ症候群、脚気の原因に。低栄養患者でブドウ糖投与の際はビタミンB1も消費されて更に枯渇してしまうので、ブドウ糖の前にビ... -
潜在性結核感染症の終了時に行うこと
・LTBI治療後の結核発症リスクの高くない患者は、内服薬による予定の治療完遂後は基本的に経過観察不要である。例えば、入職時の健康診断などでIGRA陽性が判明し、潜在性結核感染症として治療を受けた場合などは、そもそも予防内服してなくても発病率が低... -
ESBL産生菌に内服抗生剤は使えるか?
ESBL産生菌への第一選択薬はカルバペネム系薬剤もしくはセフメタゾールである。 一方で、特殊な事情により内服薬を使いたいケースもあり得る。 ESBL自体は、βラクタム以外の耐性に寄与しないので、βラクタム以外の抗菌薬に感受性があれば使用は可能。 ST合... -
クインケ浮腫とHAEに関して
・遺伝性血管性浮腫(HAE)は遺伝性の血管性浮腫。 ・クインケ浮腫はHAEを含む血管性浮腫の別名。(つまりクインケ浮腫の方が広い概念) ・急速に腫れるという点では両者は似ているが原因が異なり、治療法も異なる。 症状 症状としてはまぶたや唇、皮膚が... -
barrett食道へPPIは必要なのか?
バレット食道は食道がんのリスクとして知られている。 内視鏡検査でバレット食道を見つけた時の対応: バレット食道は食道下端の扁平上皮が円柱上皮に置換される病態のこと。 逆流性食道炎で食道部分が胃酸に晒されることでバレット食道が生じるとされてい... -
胸焼けの症状の患者全員に内視鏡は必要?
内視鏡の積極的な適応は? 胸やけ症状を認める患者では、器質的疾患を疑うサイン(40歳以上、癌や潰瘍の既往、NSAIDsを服用、癌の家族歴、 6カ月以内の予期しない体重減少、貧血など)がみられない場合には、PPI常用量を1~2週間内服させ、胸やけ症状の変... -
高中性脂肪血症への対応
高中性脂肪血症(高トリグリセリド血症)への対応TIPS 診断基準 トリグリセライド 150 mg/dL以上(空腹時採血):高トリグリセライド血症 175 mg/dL以上(随時採血):高トリグリセライド血症 *空腹時とは10時間以上の絶食後と定義される。 原因 体質や... -
アルコール離脱症状の対応
いつ起こるか アルコール離脱症状は最終飲酒から6時間〜48時間以内に見られることが多い。 2週間程度立ってから発症することもあり、個人差がある。 離脱症状の分類 離脱症状は様々あるが、程度によって小離脱・大離脱に分けられる。 ・小離脱症状:動... -
ウェルニッケ脳症を疑ったら
ウェルニッケ脳症の定義 チアミン(ビタミンB1)欠乏による脳症。眼球運動障害・意識障害・失調を主徴とする。 3徴候すべて揃うことは少ない。 原因 アルコールの摂取歴が大事。アルコール多飲が代表的だが、アルコール無しで発症することもあるので注意... -
肺炎球菌ワクチンTIPS
PPSV23 とPCV13の違い 23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23):ニューモバックス® 13価肺炎球菌結合型(PCV13):プレベナー® の2つがある。 23価ワクチン(ニューモバックスNP®) ニューモバックスは23種類の型に広範囲に対応(約2/3をカバ...