黄色ブドウ球菌の菌血症の時に考えること

黄色ブドウ球菌の菌血症は他の感染症と異なり長めの治療が求められる。

一般的には4週間の抗生剤加療が必要である。

また、治療に関して次のことが重要

・原則として黄色ブドウ球菌は血培1セットのみ陽性でも真の菌血症として治療する。

・血液培養陰性化を確認(48〜96時間後)

・膿瘍があれば早期の感染巣ドレナージ(72時間以内)

・心エコー(IE合併の評価)

・MSSA判明後、第一選択薬に変更

・バンコマイシン投与時であればトラフ測定

低リスクの場合は2週間の治療期間を考慮できることもある。

次の条件が必要

・糖尿病の合併がない

・ステロイドなどの免疫抑制剤の使用をしていない

・感染したカテーテル類が抜去されている

・ペースメーカーや血管グラフトなどのデバイスが体内にない

・IEや化膿性血栓性静脈炎がない

・治療開始後72時間以内に解熱・警戒している

・播種性の病変を示唆する所見がない

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