ゲックラー分類とその意義

ゲックラー分類(geckler分類)とは

ゲックラー分類とは痰を評価するための指標である。

因みに”痰”とは…

肺や気管支といった呼吸器から分泌された、異物をからめとって外界に捨てるための粘液が、疾患などによって異常に多く分泌されるなどして順調に排出されず、咽頭から塊となって排出されたのである

(by ウィキペディア)

つばっぽい痰は検体としては良くないし、粘性のある濃い痰であれば細菌も多そうで検査するには最適である。これまで痰の客観的な尺度というものがなかったがgecklerは白血球と扁平上皮の数によって6群に分けた。以下のとおり

グループ1:白血球数<10、扁平上皮>25

グループ2:白血球数10~25、扁平上皮>25

グループ3:白血球数>25、扁平上皮>25

グループ4:白血球数>25、扁平上皮10~25

グループ5:白血球数>25、扁平上皮<10

グループ6:白血球数<25、扁平上皮<25

【なぜ白血球と扁平上皮で分類するのか?】

白血球:炎症部位では当然白血球が多く集まっているはずなので、ちゃんと病変部位から採取できているかどうかの指標となる。

扁平上皮:口腔内の扁平上皮細胞(つまりゴミ)が混じっていることを意味している。つまり扁平上皮が多いほど検体としてはダメ。

【グループ1〜6の意味】

グループ1〜2は扁平上皮が多く白血球が多くない。これは唾液成分が多いことにより 検体としていまいち。。再検するべき。

グループ3は微妙なラインで、これを根拠に起炎菌とは言い難い。

グループ4〜5は白血球が多くて扁平上皮が少なめなので良質な検体。

グループ6は白血球も扁平上皮も少ないので評価不能。

つまりグループ5が最高ランクでグループ1が最低ランク。グループ6はその他。

ゲックラー分類自体は覚える必要はないが、白血球が沢山みえて、扁平上皮が少ないほど”良い検体、痰”ということはわかっておきましょう。

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