肺塞栓症を心電図で診断できるのか

S1Q3T3についてこの間紹介したが、肺塞栓では他にも特徴的な心電図波形を取る。

7つの波形パターンを元に診断基準として報告している論文があるので紹介。

 

 

・不完全または完全右脚ブロックでV1のST上昇や陽性T波

・Ⅰ誘導、aVF誘導における1.5mm以上のS波

・前胸部誘導における移行帯の時計回転(V5、V6方向)

・Ⅲ、aVF誘導におけるQ波がみられ、Ⅱ誘導にQ波なし

・90度以上の右軸偏位

・肢誘導における5mm以下の低電位

・Ⅲ、aVF誘導またはV1-4誘導における陰性T波

 上記の7項目のうち3項目を満たせば急性肺塞栓を示唆する。

 

が、実際の臨床においてはバイタル(SpO2低下、頻脈、頻呼吸)や血液検査(Dダイマー上昇)、造影CTなど様々な検査を総合して判断する。

 

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