感染症– category –
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伝染性単核球症の類縁疾患
EBV以外の病原体によって伝染性単核球症と似たような症状を呈する事があり、単核球症類縁疾患(単核球症様疾患)と言われている。 単核球症類縁疾患のご紹介 ・CMV単核症:サイトメガロウイルス感染 伝染性単核球症に比べると咽頭痛などの局所症状に乏しく... -
潜在性結核感染症の治療の適応
・治療適応はツベルクリン反応またはクォンティフェロン(QFT)の結果とリスクで決める。治療を行う有益性が治療のリスクを上回らなければならない。 ・治療の適応 ・結核感染者と1−2年以内に接触があり、感染を受けたと判定されるもの ・レントゲンで明... -
潜在性結核感染症の治療前の注意点
潜在性結核感染症(LTBI)とは結核菌による感染は成立しているが、発病していない状態。 つまり、LTBIの治療とは生きた状態で潜伏している結核菌を殺すことにより、将来発症するリスクを抑える治療である。 ・過去に結核治療歴のある陳旧性結核ではないか... -
ECMO管理中の抗生剤
ECMO管理患者に予防的抗生剤をどうするべきか ECMO管理患者においての予防的抗生剤のエビデンスはないと言われている。ECMO回路自体が炎症反応を惹起させるために血液検査におけるWBCやCRPの上昇は感染症が原因とは言えずに当てにならない。また体温に関... -
結核を疑ったらとりあえず提出する検査は
◯胸部レントゲン、CT まずは正面レントゲン画像を撮影。必要に応じてCT撮影。 典型的には上肺野を中心とした空洞性病変であるが、高齢者では誤嚥性肺炎などと区別がつかないことも多く、画像で結核の診断は難しいと考える。 ◯3連痰(痰培養検査、塗抹染... -
いつ結核を疑うか
結核診断の第一歩は結核を疑うことである(決して稀な疾患ではない) ◯アメリカのガイドラインによると次の状況で結核を疑う ・2−3週間以上続く咳+(発熱、寝汗、血痰、体重減少のうちの1つ以上) ・結核リスクの高い患者で原因不明の呼吸器症状が2−... -
気管支炎に抗生剤は使っても肺炎予防効果はない
気管支炎=ウィルスや細菌が気管支の粘膜に侵入し、痰を絡んだ咳が出る。 肺炎=気管支炎より更に先の肺胞で炎症が起きている状態。バイタルサインに異常が出る。 気管支炎と肺炎の鑑別はレントゲンで肺野に浸潤影があるかどうか。 よって、肺炎のような... -
胸部レントゲン仰臥位のみでは肺炎の除外は難しい
◯肺炎の診断のゴールドスタンダードは胸部レントゲン。 咳嗽や喀痰、発熱など上気道症状があって肺炎を疑う時はまず胸部レントゲンで肺炎の評価をする。それでも肺炎像が認められない場合は、精査目的に胸部CT撮影となるのが一般的である。しかし、胸部レ... -
ミノサイクリンはいつ使うか
・ミノサイクリン(テトラサイクリン系)の特徴はスペクトラムの圧倒的な広さ。カルバペネムを超える。 ・グラム陽性菌、グラム陰性菌に加えて嫌気性菌、マイコプラズマ、レジオネラそしてクラミジア、リケッチア更に原虫にも効果がある。 ・腎機能や肝機... -
気腫性膀胱炎とは何か
◯気腫性膀胱炎とは 気腫性膀胱炎とは大腸菌やクレブシエラ菌などガス産生菌が膀胱壁内にガス産生を行う膀胱炎であり、通常の膀胱炎よりも予後が悪い。若年女性などでは起こりにくく、コントロール不良の糖尿病患者や神経因性膀胱、尿道閉鎖などに好発する...